2018/06/15
ダムカードの見方(表面)
①目的
そのダムの持つ目的です。アルファベットで記載されています。
これらが表す意味は以下の通りです。
F:洪水調節・農地防災 ・町や農地を洪水から守る役割。 |
N:河川維持用水・不特定用水 ・河川の流量を保つ役割。ダムができる以前から使用されていたかんがい用水も含まれる。 |
A:かんがい用水 ・稲作などに使用する農業用の水を確保する役割。 |
W:上水道用水 ・飲み水である上水道用水を確保する役割。 |
I:工業用水 ・工業で使用する水を確保する役割。 |
P:発電 ・水力発電をおこなう役割。 |
S:消流雪用水 ・積もった雪を流す水を確保する役割。 |
R:レクリエーション ・ボートなどのリクリエーションの場を提供する役割。 |
管:管理用 ・ダムで使う電気を水力発電によって作る役割。 |
②名前
ダムの名称が記載されています。建設中のダムには「(建設中)」という文字が入る場合もあります。
③写真
ダムの写真です。試験湛水・上空からの写真・模型の写真などダムによってさまざまです。
④型式
ダムの型式の分類です。
型式がアルファベットで記載されていますが、その意味は下記のとおりです。
※G+Rなどの表記は、2つ以上の型式を持った複合(コンバイン)ダムです。
A:アーチ式コンクリートダム 円弧状のコンクリートで、水圧を周りの岩盤に流して水を堰き止める構造。 | E:アースフィルダム 土を底辺が広い三角形状に盛り、水を堰き止める構造。 | G:重力式コンクリートダム 底辺が狭い三角形のコンクリートで、水圧を自身の重さで受け止め、水を堰き止める。 |
GA:重力式アーチダム アーチダムと重力式コンクリートダムを併せ持った構造。 | GF:重力式コンクリート・フィル複合ダム 重力式コンクリートダムとアースダムまたは、ロックフィルダムをつなげた構造。 | HG:中空重力式コンクリートダム 中が空洞になった三角形のコンクリートで、水圧を自身の重さで受け止める。 |
MB:可動堰 高さ15m以下の稼働ゲートを持ったダム。 | R:ロックフィルダム 底辺が広い三角形で、中央の粘土で水を堰き止め、周囲に盛った岩で水圧を受け止める。 | FA:表面アスファルト遮水壁型フィルダム 底辺が広い三角形をしており、上流面に張られたアスファルトで水を堰き止める。 |
B:バットレスダム 水圧を受けるコンクリートの止水壁を鉄筋コンクリートの扶壁(ふへき=バットレス)で支えるダム | MA:マルチプルアーチダム アーチ止水壁が複数連なるダム アーチ式コンクリートダムの一型式 | CSG:台形CSGダム 砂礫に水とセメントを配合して生成されたCSG (Cemented Sand and Gravel) を原材料として台形状に盛り立てたコンクリートダム |
FG:堰 高さ15m以下の稼働ゲしないダム。 | S:地下ダム 透水性の地層から不透水性の地層に向けて連続的な地中壁(止水壁)を造成することによりできるダム | FC:アスファルトコアフィルダム 厚く舗装したアスファルト(アスファルトコンクリート)で上流部表面を覆い、遮水する型式 |
ダムカードの見方(裏面)
①所在地
ダムの住所です。中には2県にまたがるダムもあります。
②河川名
ダムが所在する河川名とその河川の水系も記載されています。
③型式
ダムの型式が記載されています。
④ゲート
装備されている放流設備の種類と数が記載されています。
⑤堤高・堤頂長
ダムの高さである堤高、ダムの長さである堤頂長が記載されています。
⑥総貯水容量
ダムの貯水池の容量が記載されています。
⑦管理者
ダムの管理者が記載されています。基本的にはダムの管理者が単一ですが、複数の管理者を持つダムもあります。
⑧本体着工/完成年
本体着工はダム本体の建設に着手した年を、完成年はダムが完成した年を表します。
⑨URL/QRコード
ダムの公式ページ等にリンクしているURL、QRコードです。サイトのURLが記載されているものや、QRコードがついているものがあります。
⑩ランダム情報
ダムやダム周辺の情報が記載されています。
⑪こだわり技術
そのダムならではの特徴的な事項や技術が記載されています。中には、写真や図を用いてるダムカードもあります。
上記は公式のダムカードの記載内容になります。非公式のダムカードは記載内容が異なる場合があります。